WORKS設計・デザインの実績
Concept
「壁を壊して街に開く」
道路に面した、約10坪の個人サロン。
オーナーは山歩きが好きで飯能の街を気に入りここで開業することを決め、またパーマやカラーは行わない「ヘナ専門店」ということで、店舗空間としてもそのコンセプトに合ったものが求められた。
既存店舗で気になったのは道路に面した既存の壁で、この部分は昔の店子が作った木製の壁であり、小さな小窓以外は閉じられていた。この状態で店舗を作っても、中の様子が分からない、入りずらい店舗になるのが明白だったため、この壁は全面的に撤去し、街に開くよう、木製サッシのガラスの壁を提案した。
ガラスの壁としたことで店舗の様子はよく見えるようになったが、逆に美容室としてはオープン過ぎる空間になってしまう。そこで、入ってすぐの待合スペースのベンチ背面を屏風のように立ち上げ、かつ反対側からは、ヘナで染めている間くつろいでもらうためのカウンターとしてデザインした。
施術エリアの壁は、腰壁までは荒々しい土の表情がよく出たタイルで防水性を確保し、そこから上は西川材の正方形の板を下見張りのように重ねて張ることで、ランダムな陰影のある表情豊かな壁になった。
Photo
Data
- 用途:カットサロン
- 敷地:埼玉県飯能市仲町
- 面積:26.49m²
- 施工:有限会社駒井不動産
- 竣工:2019年9月
- 撮影:畑 拓
- 設計:双木 洋介